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日本最大級のログ建築「森の家」

 日本ログハウス協会の理事会、九州支部会が合同で開催され、北九州市小倉北区の南西部にある山田緑地に行ってきました。山田緑地は多種多様な生態系や自然環境が保たれており、およそ140 haに及ぶ広域公園になっています。

 公園芝生広場の横には日本最大級のログ建築「森の家」があります。館内には山田緑地の自然や生き物の生態を解説した展示ホールや休憩スペースがあり、市民企画の様々なワークショップ、講座などが開催できる講習室、会議室も備わっています。展示ホールの丸太の軸組み構造は圧倒されるほど迫力があります。通常、柱と梁の接合部に斜材を入れて丸太の軸組みを構成するのは大変難しいのですが、丸太の端部を角状に加工することで上手に接合されていました。特に丸太で幾何学的パターンに構成された展示ホールの天井は意匠と構造のこだわりを感じさせます。

 


面内せん断試験

面内せん断試験を実施しました。この試験は今回で17回目になりました。ご協力いただいている各企業、共同研究の皆様には大変お世話になっています。協働によるこれまでの研究開発の成果もあり、強度の向上だけを追い求めるのではない、現場施工のし易さ、経済性、安全性、デザイン性など、様々な観点で改善することができています。今回は2階部分を想定した、柱と梁から成るロの字型フレームに構造ブレースを使用した試験で特に興味深い結果が得られました。地震時の大変形を想定した荷重に至るまで、ブレースは湾曲と伸びを繰り返しながら耐力を維持しており、その過程でブレースを支える接合金物と丸太部材が耐え抜いたことも評価に値します。磨き丸太の建築は柱と梁から成る軸組み構造なので建物全体でバランス良く耐力を維持することができます。今回の構造ブレース使用の試験結果を考察する限り、一般的な木造建築の耐力壁よりも強固で安全なフレームを構成することが可能と考えられます。